ハイキュー‼︎第265話「一方その頃不活発猫は」

今週のハイキュー。まさかの音駒。ハイキューのキャラクターがしゃべる言葉が生っぽくていいなと思うのは「来年…あ、今年か」って訂正の言葉が入るところ。これまるまるなくても意味は当然通じるんだけど、正月明けの「来年、あ、今年になったんだ」っていう感覚はすごく身近。深夜0時を過ぎてからの「明日、あ、今日か」っていうのと同じ感じで。こういうのが細かいけど大好き。「目立つの嫌いな研磨を全国まで引っ張り出しちゃったな」という言葉になぜだかキュンとした。保護者視点であったり、こういう物言いができる仲間っぽさであったり。


そして黒尾から語られる2人の話。黒尾が自分の話をするというのはなかなか珍しいんじゃないかな。練習のきつい日や試合があった日に熱を出すことの多かった研磨を見て「引きずり込んだ身としての罪悪感があった」と語る黒尾。これは想定内というか、「あの」研磨をバレーに誘った黒尾が責任を感じているようなところは少しあるのかなと思ってたんだけど、「全国まで来たらちょっとはやっててよかったとか思うかな」っていうのは正直めちゃくちゃ意外だった。研磨との付き合い自体は黒尾より全然短い夜久さんなんかは、「研磨はそういうのどうでもいいんじゃないの」と冷静に言ってるし。3年生が研磨の性格ならどうだっていうのを話しているのがちょっといいよねー。気難しい研磨相手にも慣れてるしちゃんと分かってるんだよね。海の見立てでは「本当に嫌ならサッサと辞めてる」んだけど、当の研磨はどう考えているかというと、「一応やめたらクロに申し訳ないという思いもある」という。これもちょっと驚き。研磨って思っていたより大人というか、ここまでというラインが私の考えているよりは高くにあるのかな。「バレーが嫌いなら続けているわけないけど、かといって好きってわけでもない。やめたいって思うような時でもクロに申し訳ないという思いも少しはある(からプラマイ0で続けている)」という感じ?日向のことを「あれはもう病気」と言ってるのは笑った。続ける絶対的理由もなければやめる理由も特別ないから続けてる、それが自分にとってはまぁ「ふつう」ということ、で、それに対して黒尾は何も言わない。研磨を引きずり込んだことに罪悪感を感じることがあるという黒尾は、それもまた本音だけど同時にどちらかに感情を振り切る研磨を見たい(あるいはその時に立ち会いたい)というような思いを無意識にでも持っている部分はあるんじゃないかな。もうやりたくないというほどの強い拒絶はそれはそれで黒尾にも辛いものかもしれないけど、その可能性があるとしても研磨の感情がどちらかに傾くというのは、2人の歴史の中でもなかなかなかったことなんじゃないかなぁ。願わくば少しでも能動的な思いをバレーに対して抱く研磨の隣にいるっていうのは、黒尾にとっては大きいことになるのかも。そして小学生の時にぼろ負けした黒尾にバレーしようというのを「レベル上げやる?」と自分の言語で持ちかける研磨っていうエピソードはすーごいキュンとくるな。意外でもある。2人の関係性って多くの人が思っているよりドライで、ちゃんと個人と個人の関係性、お互いがお互いのことを考えて、甘えのない(あるいはお互いが同じだけ甘え合う)関係性なんだなと思う。


そして場面は春高2日目。大将たちは音駒の試合を見てからこちらに移動して来たんだね。つまり烏野より前に音駒の試合は終わっていると。音駒に立ちはだかるは「脳潰し」。これは熱い!目に見えてる音駒の弱みというか、強みの裏返しの弱点だもんね。ピンチなのになんだかぐっときてしまった。それにしても烏野との試合を前にここに触れるというのは少し意外でもある。どう対処するのか楽しみ。ラストの研磨の描き方とか好きすぎる。



これは烏野と交互に描かれるのかな。それとも音駒の方が時間が早いみたいだからここで音駒の勝利を描いて、あとは烏野が勝ち上がれば!という感じ?個人的にはすごくいいな。来週ないのが惜しい。サルカワも結構設定が作られている感じがあるので、期待。