ハイキュー‼︎第317話「更新」

球彦、天井サーブ!烏野の面々の「うわっ」って反応がいい。「知ってる」からこそこういう反応になるんだもんなあ。研磨が天井サーブが「すき」なの、こうして理由を語られるとすごく納得する。そこにある環境やおかれた状況も全て利用し味方につけて仕掛ける、ってやり方は確かに研磨の戦い方っぽい。すきだけど研磨自身がやってなかったのは、あくまで1番効果的な場面で「奇襲」として用いたかったから、とかなのかな。そしてこの天井サーブ、椿原戦で出てきた時に研磨がイヤそ〜な顔をしている意味深なショットが入っていたんだよね。その回収がここ。スゲー。めっちゃびっくり。全てのことに意味を持たせて描かれる漫画だと思っているから、当時あの研磨の表情にも何か意味があるはずだと思いつつ全く分からなくて、1年半越しの回収。先生はあの時から音駒で天井サーブ使うって決めてたんだねー。


烏野は椿原戦で天井サーブを見ていなければ、この球彦の天井サーブで2点取られて(乱されて、も含む)第2セットが終わっていた可能性だってあったわけで、本当にあの試合があってよかった。烏野はこの時点でタイムアウトも使い切ってて、もし天井サーブが初見だった場合、その驚きを個人の中に抱えたまま最後まで試合を進めなきゃならなくなってたんだよね、それもすごい。



めちゃめちゃオープン呼んでる日向。笑 成功し始めたドンジャンプ、そりゃもっとやりたいよねー。からの、旭さんにぞくっとした。かっこいいなこれ。


初めて公式戦でコートに入り、烏野と対峙した球彦は、やはり「10番」につられてしまう。音駒ブロックはしっかり3枚旭さんについていく、が、旭さんがぶった切る。球彦の「10番くる」がすっごくリアルで(リアルっていう表現が適しているか分からないけど)初めてネットの向こうから日向を見て、「くる」と確信し身体が強張ってしまう、そういう反応をさせる日向の囮としてのパワーに改めて気付く。


旭さんにブロックつけたのにぶった切られて悔しそうにしていた黒尾だけど、烏野のシンクロオールに今度はしっかりワンタッチを取る。そして音駒シンクロ攻撃。そして日向。


目をまあるく見開いてハッとした表情をしながらも、研磨はもう驚かないし、ゲームは終わらない。5月、猫又監督は「強いスパイクを打てる方が勝つのではなくボールを落とした方が負ける」と語り、烏野はそこから夏の合宿、秋の遠征で何度試合をしても、音駒相手に1セットも取ることができなかった。そして今、「日向のレシーブが音駒のコートに落ちて」初めて烏野が音駒からセットを取った。これ、すごいよね。「強いスパイクを打てる方が勝つのではなくボールを落とした方が負ける」というのは、音駒の戦い方に限ったことではなくて、バレーボールという競技のひとつの真理なのだと思う。音駒はレシーブがうまい。烏野は強いスパイクもあるしそれも含めた多彩な攻撃を強みとしている。だけど烏野が勝っても(セットを取っても)なお、かつての猫又監督の言葉がひっくり返るわけではなくて、やはりどこまでいっても、どんなチームと戦っても、ボールを落とした方が負けるし落とさなければ負けない。


本当に1度も取れなかった、たったの1セットをついに烏野が。そりゃ買ったみたいなテンションにもなるよね。5月から今までのスコアボードと、今回初めて烏野が上回って終わったこの第2セット目のスコアボード。感慨深いね。そしてとうとう最終セット。めちゃくちゃめちゃくちゃ寂しいしどうしていいか分からないよ!本当に本当にあと1セットで終わってしまうんだ。ここまで来てまだほとんど何も語られていない黒尾への期待とそれを上回る怖さよ… めちゃくちゃ楽しみだけどめちゃくちゃ怖いです。こんな時に効いてくるのが木兎さんの今を見てって言葉だね。何がどうしたってこれで最後、めちゃくちゃ楽しんで可能な限り頭使って読みたいです!次は土曜!早い!