ハイキュー‼︎第247話「2日目」

扉。カンフーな研磨と日向。「ゴミ捨て場の決戦」といえば、やはり特別な思いを持つ黒尾と大地さんとは別に、1つの目玉であるのがこの研磨と日向。違いってなんだろう、と考えた時に、「東京体育館のコートで」「試合をする」ことに大きな意味があるのが前者の主将たちで、「もう1回がない試合」を実現できるのがこの春高、という位置付けにあるのが後者、という感じ。どちらかというと後者の方が「勝敗」に重きがあるというか、もちろん主将たちも「春高でゴミ捨て場の決戦」に「勝つ」思いは強いけど、試合をすることにまず大きな意味があって、その時点でひとつ目標を達成してて、そこからは純粋に「勝ちたい」「先へ進みたい」が出てくる感じというか。

 

10月末。宮城代表決定戦を制した後の、烏養家の話。「他人に教える真似事」と、「教える事」の違い。かつて監督が「俺と同じ事」「俺がやろうと思ってできなかった事」をさせようとしていた、と語る。これはすごくリアルというか、よくある話なんじゃないかなとすごく思った。そして思いつくのが鷲匠監督。小さい自分ができなかったこと、やろうとしていたことをやって、そうしてずっと強者であったのが白鳥沢。

 

現役時代、きっと、コートの外から試合を見ることが多かったであろうコーチは、やはり悔しい思いも苦しい思いもしただろうと思うけど、今徹底的にコートの外から試合を見なければならないコーチという役職について、現役時代のことがやはり活きてるんだろうと思う(というのは読者の都合のいい割り切り方ではあるのかもしれないけど)。そしてゴミ捨て場の決戦を「昔の因縁の相手」だから、監督に見せようとしているわけではなくて、ちゃんと「今の因縁の相手」として、俺が、あいつらが、やりたいんだよ、というのを聞いた監督の顔がすごくよくて。こればかりは「監督」の顔じゃなく「おじいちゃん」の顔になっていて、ただ優しく笑っている。ちょっとグッとくるなぁ。

 

そしてトーナメントが一部出た。最後まで出さずにいくと思ってた。音駒が3回戦で当たるというのはかなり驚いた。絶対準決勝だと思ってた。描写次第だけど梟谷より早く音駒が引退する可能性もある。そして2回戦で当たるチームは、宮侑の「稲荷崎高校」。兵庫。もうこの稲荷崎高校の設定の盛り方がすごい。まず宮侑の存在。で、その宮侑がサーブ二刀流の使い手。セッターとしてもかなりクセがありそうだっていうのは容易に想像できる。で、ポイントゲッターの尾白は木兎さんと同様3本の指に最も近いスパイカー。第2シード。で、あともう一点デカイのが後で出てくるんだけど。

 

やっちゃんの言う通り、単純に考えて全チームで2番目に強いチームと当たらなくてはならないわけで、やっぱり怖い。そしていつものごとく「変な自信」もりもりの日向が、決勝まで勝ち上がることを当然のように考えていて「全国1番2番の両方と戦れる!」と喜んでるのが最高。影山に関しては佐久早と古森の実力をその目で見ているにもかかわらず、自分たちより井闥山が勝ち上がってくるのかどうかを心配しているのがまたいい。本当にこの2人の魂の共鳴具合がまぁ気持ちいい。スガさんが「慣れないわー!」って言っているのもまたね。そしてそんな彼らを見たコーチが「うそだよ 見せたくて何が悪い」と本音をこぼしているのがすごくグッとくる。今の選手たちが、自分たちの因縁として戦いたいと思っているのも当然事実だけど、最後までゴミ捨て場の決戦を実現できなかった祖父に見せたいという孫としての想いもまた当然ある。

 

そしてついに「2日目」。コーチがアップについて言及しているんだけど、このあたりのリアルっぽさとか細かさがいいよね。

 

そして宮侑の「スペック」にもう1つ。「高校バレー界最強ツインズ宮兄弟」ということで、双子。これはテンション上がる。対角に宮治が入る模様。「たとえ宮侑を崩しても双子の治が補完する」がどういう風に描写されるのか気になる。稲荷崎戦は結構長く描かれそうだし、このプレースタイルが彼ら自身の物語とも関連していそう。本当にそっくりだし髪型も同じ。単純に「侑だと思ったら治だった」みたいなこともあるのかな。めちゃくちゃ楽しみ。スペック盛りすぎってスガさんが言ってるけど本当にそうw個人的に気になるのは宮侑のサーブ二刀流。単純に考えて白鳥沢より強いわけだし、全く烏野に勝機が見えない…けど勝つんだろうな、勝つんだよな…?すごい楽しみ。