ハイキュー!!第255話「見つける」

先週、本家「変人速攻」がついに封じられたという引きから。焦るスガさん、山口、縁下の隣でどうも1人だけ別のことを考えていそうな月島がやっぱり何かありそう。烏野の試合を視聴する青城新チームが描かれたのも嬉しいサプライズ。日向影山に声を掛けるコーチ。「熱くなっちゃだめ」という言い方に少し驚いた。なんだかキュンときた。図星を突かれた様子の日向と、「俺は普通ですけど」と返す影山。

 

宮兄弟のプレーについて話す木兎さんと赤葦。木兎さんが宮侑のことを「ミャーツム」と連呼しているのがかわいい。「宮治が良く対応している」と、宮治を評価する赤葦に「影薄いのにな!」とか若干的外れな?返答をしているのも笑った。「それ関係あります?」がめちゃくちゃ過不足ないツッコミなのも笑った。今試合におけるこの2人がどうも癒し枠っぽいとこある。そして再登場の雲雀田監督!もう正直登場しているこのコマを見ただけで泣きそうになった。「日向にとって宮兄弟の速攻は、自分にボールを届けてくれる人がほかにもいるという証明であり、彼にとっては吉報である」というのは全く考えつかない発想でめちゃくちゃ痺れた。ユースの監督で、日本でもトップクラスのバレーを見ているこの人が、日向がこれからもバレーを続けていくということを前提として話してくれているのがもうめちゃくちゃ嬉しかった。ハイキューは日向の「いつか影山を倒す」という思いが初めにあったわけだけど、それが今もちゃんと続いている、物語はそこに向かって進んでいると思えるのも嬉しかったし。「凹んでる顔じゃない」日向の表情もめちゃくちゃいい。なんとも言えない顔。「規則的な不規則やで」も良かった。影山の「定石を外す」という目論見は1つ彼の定石になっている、という。それでもバレーは影山の「規則的な不規則」で得点が決まるわけじゃなくて、スパイカーによって決められるわけで。宮侑にとってそこが盲点だったのも、日向が「見えていた」のもバレーの面白さという感じ。星海がいつも日向をなんかいやだなと思ってみてくれているのも嬉しい。そして田中と肩を組む日向の表情がちょっと今まであまり見たことない感じで、いや普通の笑顔なんだけど。「初めてコートで笑う国見」っぽさがある。主人公から見た敵っぽい表現だなと思った、絵の感じが。それも面白いし。

 

そして、「普通ですけど」と返した影山について。「自分はただ最善と思うトスを上げるだけ」「その先の全てまで自分の手の中にあるワケじゃない」と影山が自然に思えるようになっているという。これもよかった。影山がそれも当たり前のような顔をしているのもいい。「自分にできるのはここまで」と線を引くというのは一見冷たく聞こえるようでいて、実は何よりもスパイカーへの信頼があるからこそっていうのが分かる。

 

宮兄弟の速攻、をしっかりリードで捕まえてどシャット決める月島。これも痺れる!冴子さんが「明光」と呼び捨てにしてるのも「見逃しても見ても泣く」という扱いも笑ったけど。れっつっぽい。確かに月島は1番最初に変人速攻をくらった人物だし、いつも1番近くで見ていてそして「大嫌い」な変人速攻を「止めてみたかった」といい顔してるのも何もかもぐっとくる。影山や日向相手に「自分とは違う」と線を引いていた彼が擬似変人速攻である宮兄弟の速攻を止めるのはめちゃくちゃ熱い。月島が自分のブロックに自信を持って、そして実際にそれをして抵抗してみせるっていうのがもう。「万が一全国に行けたとしても、絶対にどこかで負ける…」と考えていた彼がね。影山が嫌な顔してたり日向がぞっとしてたりするのもいいし。味方なのにねw来週木兎さんと赤葦が月島について何か言ってくれるんじゃないかな、言ってほしいな。

 

 

今週は日向も影山も月島も最高に最高で。ちょっと最近でも最高の1話。タイトルは「見つける」ってことだったけど、これは日向かな。「世界が影山を見つける」という言われ方が椿原戦ではあったけど、「日向が見つける」「セッターが日向を見つける」「世界が日向を見つける」というように色々連想できる。

 

本作はフルセットいくときは大抵1セット目を相手に取られて2セット目で取り返す、という流れって印象があるんだけど、今回はもしかしたらこれ1セット目烏野取るんじゃないの!?点数としては今17-15。稲荷崎はちょっとまだまだ仕込みがあると思うからたのしみ。