ハイキュー‼︎第235話「解放」

1p目からめちゃくちゃかっこいい。このままポスターになりそうなくらい、なんというか整った1枚。日向と影山が絵で対になっているのもいいのかな。春高の舞台で最初の日向の速攻のお披露目。しんっ、と静まる会場や実況の興奮具合にこちらまで鼻高々。日向や烏野を侮る観衆を黙らせる一発、というのは毎回やっぱり気持ちいい。今回ちょっと特殊だったのは、侮られていたのが影山だったということかなー。解説者が「やっと見られましたねー」と発言しているのが結構好き。過去の試合のビデオを見た上で烏野の武器が知られている感じが気持ちいい。リーサル・ウェポンは「死に至らしめる武器」「凶器」「必殺の武器」といった意味で、この攻撃そのものも十分凶器であると思うけど、実際にはこれが囮として相手にとって削除できない選択肢として存在することが烏野の厄介なところだという印象が強いかな。この攻撃自体をリーサル・ウェポンとしているうちはまだまだ烏野の方が一枚上手かなという感じ。それがつまり烏養コーチの言う「見せておくって大事なんだぜ」ということなんだと思う。

 

 

 

学校のパソコンで観戦する伊達工の子たち。かわいいなぁ。二口が素直じゃないけど褒めてるのがかわいい。こういう褒め方が選手としては1番誇らしいんじゃないかな。この間の練習試合もそうだけど、過去に倒した学校がこういう風に出てきてくれるのは嬉しい。

 

 

 

ちょっと今週一のサプライズかもしれない。すごい嬉しかった。前主将の黒川さんと前々主将の田代さんの登場。全国の舞台だし登場したら嬉しいなとは思ってたけど、まさか初戦で、それも結構さらっと(笑)出てくるとは思わなかったのでちょっと驚いた。でも考えてみれば、後輩の出場する全国の舞台で、勝ち進むことを前提として決勝とかでいきなり応援に来るのも変な感じかも?黒川さんと田代さんの温度差がかわいい。めちゃくちゃ温度差あるのに揃って応援に来ているというのがもうかわいいし。烏野では先頭に立つ頼れる主将として、長をやっている大地さんが「上手ぐなっだな゛あ゛あ゛っっ」とかって言われているのも新鮮だし、一緒に部活をやっていたのなんて2ヶ月くらいなのにこんなに感情移入してくれるなんていい人だなぁとか、見ててくれたんだなぁとか、考え出すとちょっと感動する。でも実際、チーム皆で同じ高い目標を持てず、また高い目標を共有して頑張れるほどの力もなかった当時の烏野で、1人上を見続けた田代さんにとって、同じ目標を掲げて入部してくれた大地さんってちょっと特別だったのかもしれない。黒川さんのシーンで印象的なのは、部活に出戻ってきた縁下に「じゃあ制服で来るなよ」と告げ、大地さんに「人間関係って難しいけどさ 優しいだけじゃだめだろ」と言葉をかけているシーンがあるけど、大地さんってやっぱりこの2人の主将に影響を受けたところがあるのかな。掲げた高い目標を日頃から口に出しているところなんかは本人のもともとの性質かなと思うけど、諦めずその道を信じ続けたのは田代さんの「チャンスは準備された心に降り立つ」という言葉の力も少なからずあったのかなと思うし、入部届を持ってきて喧嘩をする日向と影山に厳しく対応したのは黒川さんの影響だったりするのかなとか。わからないけど。そんな大地さんを見てきた縁下はどんな主将になるのかなぁと考えたり。あ、ちょっと今感じたことだけど、縁下が試合に出る機会があったら、黒川さんも見るかもしれないんだよね。ちょっもエモい。

 

 

 

10番だけに気をとられるな、という意識を共有して持つ椿原。ここはさすが春高。相手だって烏野を研究してきてるし、相応の経験も技量もあるから、烏野の思うようにまんまと日向に意識が向いてしまうということはない。が、対して影山が日向と大地さん、田中を囮に使ってツーアタック。「意識するのもしないのも正しくない」。これはカッコイイし腹立つわー!応援席が「うおおお!!ムカつくーっ」と喜んでるのもイイ。褒め言葉だよね!烏野のみんなが影山をイイ言葉で褒めてるのもたまらないわー。田中なんてハートマークつけてクソ野郎ーっ♡だもんね。個人的には日向の満面の笑みで「性悪ー!!」がめちゃくちゃ好き。クソ野郎も腹立つも性悪もイヤらしいも全部褒め言葉。

 

 

 

影山の「今の腹具合」は全然分からなかった。天才の感覚って感じ。東京合宿の「今日はなんかイイ」っていうのと同じ文脈。確か及川が影山のサーブを「コントロールついたら怖い」と評していた記憶があるんだけど、コート後方角の際どいコースにしっかり打っていくところを見ると、その片鱗を見せてきているという感じかな。ただ椿原も強くて、しっかり拾っていく。西谷が練習していたオーバーを慣れていないながらもきっちりやっていたのでさすが。サーブの着地からそのままセットアップ、これはすごい。白鳥沢戦ラストのブロックの着地後すぐブロックフォローに走る大地さんもすごかったけどこれもすごい。トスを上げた先は日向。「また決まった10番日向翔陽ー!!」「セッター影山流れるようなセットアップ!!」っていう実況が気持ちよすぎる。「とてもコンビ1年未満とは思えないです」に、そうでしょうそうでしょうと勝手に鼻高々。「よく空中にいた」というのは確かにそう。サーブ後の影山がすぐセットアップに入るということを当然として飛んでたわけだから。そこの攻撃意識の共有もすごい。影山が日向に注文つけてるのは少し新鮮な気もする。あ、そうでもないのかな。影山がこの場面で相手のライト側のブロックが遅れてたのを見ていたというのも、すごくない?と思うんだけど。

 

 

 

この場面の観客席のカップルがめちゃくちゃかわいい。ポカスカやってるのやばい。しかしデートで春高に来るって、めちゃくちゃバレーボール好きじゃん。

 

 

 

武田先生の「世界が影山くんを見つけますよ…!」がイイ。コーチも言ってるけど、また大げさな、とか、ポエミーな、とかって言い切れないよね。影山のバレーボール人生において烏野に来たことは非常に意味のあることだなと思うけど、それも武田先生の存在ありきって部分も多分にあるよね。バレーボールを知らないにも関わらず、情熱を持って、人脈を辿ってさまざまな練習の機会を与えてくれたこともそうだし。影山に限らずだけど、武田先生のしてくれたことっていうのがどれほど大きなことだったのかっていうのを烏野の子たちに知っていてほしいなというのはすごくある。

 

 

 

そして合宿の時から一皮むけた影山を見て「顔ちゃうやん」と漏らす宮が、今度は日向にも注目して、終わり。もしかして宮の学校と当たる可能性ってふつうにあるのか。宮自身がセッターとしての自分について語った部分はあったけど、実際どんなセッターなのかというのはユース合宿ではわからなかったし。うわ、めちゃくちゃ見たい。というところで、今年のハイキューは終わり!